「ダイバーシティとは」を学ぶ前に、使う言葉を変えることから始めよう

3月の終わりごろから、書店に行くと新社会人向けの本がズラッと並んでいますね。

ビジネスマナーの本も多種多様。
家庭や学校では教わらないこともたくさんあるので、参考になります。

ただ気になったのは、「お茶の出し方」のイラスト。

女性がお茶を出しているイラストが多いのです。

とはいえ、ビジネス書のイラストも男女比や内容など配慮するように変化してきているそうなので、これから変わっていくのでしょうね。

今日は今まで無意識に使っている言葉、あまり意識せずスルーしていた言葉、そういった言葉や表現に少し意識を向けてみましょうという話です。

使う言葉によって思考は形作られる

一昨年から、三重県及び「女性の大活躍推進三重県会議」が主催する働く女性のためのワークショップに、講師として、ファシリテーターとして関わらせて頂いています。

このワークショップは、「みえの輝く女子プロジェクト」の一環として開催されたものです。

今年1月に成果報告会が行われたとき、三重県知事が次のような発言をしました。

「女性の大活躍」っていうネーミング、変えた方がいいんじゃない?

「女性活躍」という言葉に違和感を持つ人は少なからずいます。
私もそうです。

そもそも「活躍」の定義がよくわからないですしね。

ついでに言うと、「輝く」という枕詞もどうかなぁと感じていました。

その後、知事や県職員の方とお話する機会があり、「女性活躍」とか「輝く」とか「女子」とか、表現を見直してはいかがでしょうかという提案をしました。

私も含めてですが、私たちは無意識に軽い気持ちで言葉を使い、それらの言葉を聞いていますが、無意識だからこそ危うい一面もあるように感じるのです。

使う言葉によって思考は形作られていきますから。

ジェンダーギャップ解消とかダイバーシティとか、色々言われていますが、身の回りで普通に使われている言葉にもう少し意識を向けてみることから始めてみた方がよいのではないかと私は考えています。

「男性」 「パパ」に置き換えて考えてみよう

基本的に、「女性」 「ママ」などの言葉を「男性」 「パパ」に置き換えたときに、「そんな風には言わないよね」と感じるものは、使わないようにしていきたいものですね。

たとえば、「輝く女性」 「ママさんアスリート」 「女性活躍」という言葉。

「輝く男性」 「パパさんアスリート」 「男性活躍」とは言わないですよね。

逆もしかり。「イクメン」とかですね。

そんな風に、いつも見聞きしたり、使っている言葉にちょっと疑問を持ってみる。

「ダイバーシティとは?」と用語の説明をするよりも、よほど身近に自分事としてとらえられるのではないかと思います。

使う言葉を変えてみる。まずはそこから始めていきませんか。

それでは、また。