行き違いをなくす「言葉の3点セット」

「そういうつもりで言ったんじゃないのに」
「なぜわかってくれないんだろう」

自分が思うように相手が動いてくれないことってありませんか。

確実に相手に動いてもらうためには、伝え方を工夫する必要があります。

例えば、道を歩いているときに後ろから車が来ました。あなたの少し前方に子どもがいます。あなたはどんな声かけをしますか?

「車が来たよー」

このひと言だけで、子どもは「察して」立ち止まったり、後ろを振り返ったり、脇へよけたりするかもしれません。

あるいは、こんな声かけをする方もいらっしゃるかもしれませんね。

「危ないよー」

これも、子どもが「察して」くれれば、後ろからくる車に注意してくれるかもしれません。

さらには、こんな声かけをする方もいらっしゃるかもしれません。

「横に寄って」

これも、言うことをすぐ聞いてくれる子なら、「なんかわからんけど」横に寄ってくれるかもしれません。

でもこれはすべて、「車が近づいてきたとき、道路の真ん中を歩いていたら危ないから、脇によけないといけない」ということを相手が知っていないと通じません。

そういう前提を持っていない人には、どう伝えたらいいのでしょうか。

それは
「事実」「解釈」「行動」の3点セットで伝えることです。

つまり
「車が来ている」(事実)
「危ない」(解釈)
「横に寄る」(行動)の
3点セットで伝えることです。

ところが日常を見渡してみると、3点セットで伝えられる場面って、そんなに多くありません。

あなたがお客様向けに商品の説明資料をつくって上司に確認してもらったときに、
「もう少し詳しい説明があった方が良かったかな」
と上司がつぶやいたとしたら……。

それは「ただの感想」なのか、「詳しい説明をつくって」という指示なのか、わからないですよね。

気を回す部下は、「つくらなくちゃ」と思ってつくるかもしれません。

でも、上司は感想のつもりだった。
「え、何? つくらなくてもよかったのに」なんてことになると、部下はちょっとモヤモヤするでしょう。

逆に、上司は指示のつもりだったのに部下は感想だと受け取ったということもあり得ます。

すると
「まだやってないの?」といきなり言われて部下はやっぱりモヤモヤ……。

そうならないためには

(事実)
お客様から○○という質問を受けたから
(解釈)
もう少し詳しい説明があった方が良かったかなと感じた
(行動)
だから
・次回の展示会では詳しい説明を加えてください
・明日までに詳しい説明を付け加えてください。

このように3点セットで伝える必要があります。

もちろん、伝える側の問題だけではなく、受け取る側も3点セットで受け取ることが必要です。

どれかが抜けているなら、
「なぜそうした方がよいと感じたのか」と理由を聞いたり、
「明日までにやりましょうか」と具体的な行動を確認したりするのがいいですよね。

でも、部下から上司に質問しづらくなるのは
「そんなこともわからないの?」
「それくらい自分で考えて」
と言われてしまうことがあるから。

だからやはり、お互いに「3点セット」で話をするという前提を持っていると、職場のコミュニケーションは改善します

あなたが指示を出す立場なら3点セットで伝える。
あなたが指示を受ける立場なら3点セットで確認することを意識してみて下さいね。

そして、方眼ノート1Dayベーシック講座では、この3点セットを自然と意識できるようになるノートの書き方をお伝えしています。コミュニケーションが格段に改善するツールとしてぜひご活用を検討してみてください。

それでは、また。