肩書きを名乗っているうちは、うまくいかなかった

「あなたは誰ですか?」
「あなたは何をしている人ですか?」

こう聞かれたら、あなたはどう答えますか。

昔の私は「○○会社の○○部で**の仕事をしています」「○○会社○○部の課長です」というように、仕事を話すか社名と肩書きを名乗っていました。

でも、今から振り返ると、会社名や部署名、役職名などは、「印」みたいなものだなって思うのです。

そして、会社員時代も独立後も、この「印」を語っているうちは、色々なことがうまくいきませんでした。

今になってようやく、「ここが変わったから、うまく回るようになったんだな」とわかったことがありました。

それは「自己認識」

つまり、「私は誰か」という点についての自分の認識です。

■自己認識と「肩書き」は違うもの


「私は課長です」

この自己認識でいるときには、私は正直に言ってあまりうまくいっていませんでした。

「課長とはこうあるべき」という価値観に縛られ、課長らしくしなければと思いながら、そうはなれない自分とのギャップに苦しみました。

部下に嫌われるのがこわくて仕事を頼めず、その結果部下の成長機会を奪っていました。

その後、色々な経験を経て(このあたりのことは、来春出版される本にしっかり書きました!)、「部下のために何ができるかな」と考えられるようになりました。

今になって振り返ると、「私は課長です」という自己認識が「私は挑戦の機会を与える人です」に変わっていたのです。

「挑戦の機会を与える人なんだ」という自己認識に変わると、「部下の成長のために何ができるか」という考えに変わり、そのための行動ができるようになりました。

これは、独立してひとりになったときも同様です。

「私はコーチです」
「私は講師です」

これだけだと、何をする人なのか他人に伝わらないだけでなく、自分自身にも実は伝わっていません。

自分自身にも伝わっていない、もしくは、自分でまだ気づいていないから、「コーチ」「講師」と名乗ってみたものの、「これが本当に自分のやりたいことだろうか」「私の天職だろうか」と悩むことになります。

もちろん、あなたが何をしてくれる人なのかが他人に伝わらないから、なかなかお客様になってもらえない。

少し前の私は、まさにこんな状態でした。
で、なんかカッコイイ肩書きが欲しくなったりもするんですよね。
「○○コンサルタント」とかね。

でもそうじゃなく、「私は何をするどんな人なのか」を考えてみると、自分の本質が見えてくるし、それを体現する行動ができるようになります。

最初はなかなか言葉にできないかもしれません。

でも
「周りを明るく照らす太陽です」
「雪をかきわけて進むラッセル車です」
とか、楽しみながら考えてみてください。

きっと自分を表すピッタリな言葉が出てきます。

そして、この自己認識が変わると日々の選択や行動が変わっていきます。さらに、本当に出会いたい人に出会える可能性が高くなっていきます。

あなたは何をする人ですか。

ぜひ色々と考えてみてくださいね。

それでは、また。