職場の雰囲気を改善したいなら、言葉の「定義」の共有から

4月11日(金)愛知県内で、株式会社勤労食様の社員研修をさせていただきました。

株式会社勤労食様は、主に会社や学校などの食堂運営をされています。限られた時間内で調理をし、配膳してお客様に食事を提供する仕事のため、チームワークが欠かせません。

ところが、「伝えたつもりが伝わっていない」 「こちらが期待した動きとは違う動きをされてしまった」などというすれ違いが起きることも。

状況を見ながら、自分の判断で主体的に動いていかなければならない現場は、うまく回れば全員の総和以上の力を発揮できますが、歯車がかみ合わないと、皆の動きがバラバラになり、まとまりを欠いたり、チームの雰囲気が悪くなったりしてしまいます。

メンバーそれぞれが同じ方向を向いて、それぞれの持てる力を発揮できて
「そうそう、今それをお願いしようと思ってたところだったけれど、もうやってくれたんですね! ありがとう」
「ここちょっと手を貸してもらえると嬉しいんだけど、お願いできる?」
というように、「ありがとう」という言葉が飛び交い、遠慮せずにお願いし合えるチームになれたらいいと思いませんか。

そのためにやるべきことは、「人に対するものの言い方」を変えることではありません。それはあくまでも手段。
「感じのいい伝え方」 「メンバーのモチベーションを上げる言葉の選択」といった「テクニック」を身につけても、めっきと同じで時間が経てば剥がれてしまうでしょう。

心の伴わない言動は、なんの影響力も持たないからです。

大事なのは「言葉の定義」を共有することです。

なかでも重要なのは、「それぞれが大切にしている想い」に気づくこと

そこで、研修ではワークをやりながら、各自が仕事において大切にしていることや自分自身の役割を言葉にしていきました。

たとえば「私は調理師だ」と思っている調理師さんに対して、「調理という仕事を通して、あなたが本当にしていることは何ですか」というような問いかけをしていきます。

そうすると、その人なりに大切にしている想いが出てきます。

その大切にしている想いと、チーム全体が大切にしようとしていることをリンクさせていきます。

たとえば社員食堂で働く人たちならば、「社員の健康や笑顔を大切にする」というようなことを職場としても個人としても大事にしているでしょう。

では、その大切にしていることを実現するためにはどんな行動をしたらよいかを考えていくと、「ムスっとしている」とか「イライラして声を荒げてしまう」みたいな言動はふさわしくないなと気づいたり改善したりするようになるのです。

ここがちゃんと腹落ちしていたら、「感じのいい言葉」に言い換えようとしなくても自然と感じの良い言葉が出てくるようになります。

やり方ばかり身につけてもあり方が変わらなければ結局何も変わらないので、少し時間はかかっても「あり方」に向き合う時間を私はつくっていきたいなと考えています。

受講された方からは下記のようなご感想をいただきました。

「普段は何気なく話を伝えていましたが、今一度本当に自分の伝えていることが相手に同じように伝わっているのかを考えながら話をしたいと思います」
「自分の熱量のまま、相手に一方的に話すのではなく、まずは相手の気持ち、意見を受け止めるようにします」
「過去の自分に、相手をもっと知ろうとすること、着目すべき点を変えることが大切だよと言ってあげたい」

この春新たにリーダーになる方や新入社員のメンターになる方などにもおすすめのワークを含めた研修です。

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