意思表示するときは「動詞」で伝えよう

「大丈夫です」という言葉。
つい口にしていませんか?
便利な言葉だけど、実は「伝わっていない」ことがあるんです。

見に行きたいなら「見に行きます」といえばよかったのに、「大丈夫です」と言ったばっかりに行き違いが……。

今日はそんな「言葉のすれ違い」から学んだことを、ひとつご紹介します。


それはジビエ料理を提供するカフェを取材に行ったときのことです。

店につくと、オーナーから
「ちょうど罠にかかった鹿がいるんです。取材が終わったあと、もしよかったら見に行きませんか」
と言われました。

「はい、ぜひ」と答えて取材を始めました。

取材が終わると、一緒に山へ。

罠にかかった鹿を捕獲して、現場で血抜きするのを見学しました。

血抜きをしたあと、近くの解体工房で解体処理をするとのこと。

オーナーから「どうされますか?」と聞かれたので、私も同行カメラマンも行く気満々で「大丈夫です」と答えました。

すると車は来た道を通ってカフェの方面へ向かいます。

あれ、ちょっと待って。
向かっているのは解体工房ではなくてカフェ?

「あのぉ、解体も見せていただきたいです」

そう言うと
「えっ、そうなんですね。もうこれでいいですっていう意味だと思ってました」
とオーナーさん。

あー、やっちゃった。
「大丈夫です」ってとらえ方によって変わるんですよね。

こちらは
「時間もあるし、血を見て気絶するタイプでもないから大丈夫です。行きます!」
という意味だったのに

オーナーは
「見なくても大丈夫です」
という意味でとらえたのですね。

オーナーからしてみたら、解体を見たい人なんてそうそういないだろう…
という「前提」もあったのだと思います。

「大丈夫」っていうのは「状態」を指す言葉

一方、意思表示は「行動」です。

だから、何かを意思表示するなら「行動」を表す言葉、つまり「動詞」で伝えたらよかったのです。

オーナーから「どうされますか」と聞かれたとき、「見に行きます」と答えていればよかったのですよね。

こういうのって結構日常にあるかもしれません。

「それでお願いします」という表現も、「○○にします」のほうがわかりやすいです。

行動の意思表示をするときには「動詞」で伝える
ぜひお試しください。

それでは、また。


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